Arch LinuxベースのManjaro Linux 17.0.6 KDEのインストールと日本語化

Arch LinuxベースのディストロManjaro Linuxを外付けHDDにお試しインストールしてみた。

Manjaro Linuxには、デスクトップ環境によってXfce、KDE、GNOMEの3つが公式エディションがあるが、今回はManjaro Linux 17.0.6 KDEエディションを選択した。

公式エディションの他にも、コミュニティ・エディションとして、Cinnamon、MATE、Budgieなど、豊富なラインナップが揃っている。

なお、この記事は、UEFI対応マザーボート(ASRock H110M-ITX)で組んだ自作PCにUSB接続で繋げられた外付けHDDにEFIモードでインストールするということで話を進めている。

インストールDVDの作成と起動

先ずは、公式サイトから、KDEエディションのisoイメージをダウンロード。これをDVD(又はUBSドライブ)に焼き付ける。

インストール・メディア(インストール用DVD又はUSBドライブ)ができたら、これでPCを立ち上げる。

上記の初期設定画面が表示されたら、以下の4項目の設定内容を変更。

tz=Asia/Tokyo
keytable=jp
lang=ja_JP
driver=nonfree

すべての設定変更が終わったら、5行目の項目Boot: Manjaro.x86_64 kdeを選択し、エンターキーを押す。

EFIシステムパーティションの作成

Manjaroが立ち上がると、Manjaro Hello画面が表示される。
非UEFIマザーボードのPCへのインストールや敢えてEFIを使わない(BIOS互換モードを使う)という人は、以下を読み飛ばして、「インストールの起動」の項へ進む。

UEFI対応マザーボードのPCにManjaroをインストールする場合、HDDの先頭にEFIシステムパーティションを作っておく必要がある。

EFIシステムパーティションは、HDDの先頭に512MB以内、FAT32でフォーマットされていて、epsフラグが付与されていることが必要。

これらの作業は、インストール・メディアをPCにセットする前に、他のLinux上で使い慣れたツール(例えばGpartedなど)で行っても構わない。

インストール・メディアでPCが立ち上がった直後に行うのであれば、KDEのパーティションツールを使うと、GUIによるパーテションの作成ができる。

画面左下隅のKDEメニュー (Windowsでいうところのスタートメニュー)をクリックして、「タイプして検索」ボックスに、KDE パーティションマネージャと入力してやれば、目的のツールが立ち上がる。

ここで、「おやっ。本来ならこの作業はイントーラーのなかでもできるんじゃない」と思った方もいるだろうが、何故か私の環境では、それができなかった。EFIシステムパーティションにepsフラグを付与することができないのだ。これがイントーラーのバグなのか、外付けHDDとの相性なのか、はたまた私の知識不足なのかは分からないが、どちらで作成しても、作業時間はほぼ同じなので、今回は、上記の方法をお勧めしたい。

インストーラーの起動

Manjaro Hello画面中の「インストーラーを起動」ボタン又はデスクトップ上のInstall Manjaro Linuxアイコンをクリックすると、インストーラーが起動する。

言語の設定は、初期設定画面で設定したものが反映されるが、ロケーションは反映されないようなので、ここでもう一度、地域:Asia、ゾーン:Tokyoを選択して次に進む。

キーボード設定は、初期設定画面で設定したものが反映されるので、確認して次へ進む。

次のパーティション設定画面においては、今回はすでにパーティションは作成されているので、手動を選択。ここで、注意が必要なのは、「ストレージデバイスの選択」という文字列の頭にEFIとあるかどうかの確認。

UEFI対応マシンであればEFIとなっている筈だが、BIOSとなっている(UEFI対応マシンであってもBIOS互換モードで作業するつもりであれば問題なし)こともある。

前節で作成したEFIシステムパーティションは、ここで/boot/efiとしてマウントする。

パーティションの設定を終え、次に進むと、ユーザー情報の入力画面となる。
入力を終え、次に進むと、これまで設定した内容の要約画面となる。ここから先は、元に戻れないので、よく確認した上で次へボタンを押す。

外付けHDDへのインストールが始まるので、コーヒー(又は紅茶、緑茶etc)でも飲みながら、気長にインストールが終わるのを待つ。

日本語化の手順

インストールが終わったら再起動し、外付けHDDにインストールしたManjaro LinuxからPCを立ち上げる。

ログインすると、メニューやダイアログは日本語で表示されている(まだ完全に翻訳されていないがこれはManjaroではなくてKDEの問題)のが分かる。ただし、この時点では日本語の入力はできない。

そこで、以下のコマンドを実行して、Fcitx + Mozcの組み合わせで日本語の入力ができるようにする。

$ sudo pacman -S fcitx-mozc fcitx-im kcm-fcitx 

インストールの途中で、どのfcitxを選択するかと問われるが、このときはすべてを選択(番号を選ばすにエンターキーを押す)しておく。どれかひとつを選ぶと、インライン入力ができなくなる。

イントールが終わったら、ホームディレクトリにある.xprofileをテキストエディタで開き、次の3行を追記する。

export GTK_IM_MODULE=fcitx 
export QT_IM_MODULE=fcitx 
export XMODIFIERS=@im=fcitx 

ここでいったんログアウトして、再度ログインすれば、「全角/半角キー」で日本語と英語の切り替えができるようになっている筈だ。

日本語化の手順については、コチラのサイトを参考にさせてもらった。

Arch Linux入門者から見たManjaro Linux

Manjaro LinuxはArch Linuxベースということなので、少々躊躇するところはあったが、終わってみれば、インストールはUbuntuやLinux Mintと同レベルの易しさだった。

途中、「あれっ」と思うところ(インストーラーでepsフラグが付与できないとかUEFI対応マシンであるかどうかの判定があいまいなど)もあったが、本来、Arch Linuxならコマンドラインでデスクトップ環境を整えていかなければならなかったのだと思えば、小さな問題に思えてくる。開発チームに敬意と感謝の意を表したい。

無駄なサービスが入っていないこともあり、Manjaro Linuxの起動時間は、Debian/Ubuntuに比べるとかなり短い。デスクトップの見栄えや安定感という点でも、UbuntuやLinux Mintにまったく引けを取っていない。

さらに、ローリング・リリースのおかげで、常に最新バージョンのKDE Plasma(本日時点のKDEバージョンは、5.11.4)が使えるという点も嬉しい限りだ。

安定的で先進的なKDE Plasmaデスクトップ環境を探している人に、是非一度、試してみてもらいたいディストロのひとつに違いない。

ただし、Manjaro Linuxは、Arch Linuxベースといっても、独自のリポジトリを使用しているため、Arch Linuxが安定版としてリリースされたパッケージがManjaroのリポジトリから安定版としてリリースされる間に、3ヵ月程度のタイムラグが生じるといわれており、最先端のパッケージにこだわりを持つ人には少々気になる点かもしれない。もちろん、安定性を求めるユーザーには、これは反対に、メリットになる。

また、Manjaro Linuxは、今年の10月をもって32bit版のサポートを終了しており、現在は、64bit版のみがリリースされている。よって、現役引退寸前のPCにインストールして寿命を全うさせるという使い方には向かない(ローリング・リリースの性格上も)だろう。

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