2011年7月18日、なでしこジャパンが世界を制した日。ツイッター上で紹介されていたこの写真に感動したので、ブログに掲載してみた。
この日、ウォールストリートジャーナル日本語版では、なでしこジャパンW杯優勝、米国に粘り勝った背景に“12人目の選手”という記事のなかで、「日本には『念願と希望』という強力な”12人目”のプレーヤーがいた」という米チームのフォワード、アビー・ワンバックの言葉や、「日本はただ勝つためだけではなく、国の復興のためにプレーしていた」という米国チーム前監督の言葉などが紹介されていた。
これらのコメントは、聞き方によっては、実力は自分たちの方が上だったと主張しているように聞こえなくもないが、PK戦での決着だから、どちらが勝ってもおかしくない試合だったのは事実。その意味では、あの日、なでしこジャパンに、12人目の選手の存在を感じた人は意外に多かったのかもしれない。
ただ、それは、東日本大震災で被災した人々のためにとか、国の復興のためにとか、そういう重たい何かではなくて、もっと軽やかでシンプルな何かが、彼女たちの背中を後押していたような気がするのだ。
この一枚の写真は、日の丸を背負って走っているというより、直向きに走りつづける彼女たちに、日の丸の方がふわりと舞い降りてきたように見えて仕方がない。