昨年までは4月と10月にスコア発表が行われていたAT-TESTですが、2017年度は、これに6月も加わり、年3回となりました。そこで、今年は、昨年のランキングとは方式を変えて、スコアだけで年間ランキングを作ってみました。
2017年度セキュリティソフト年間ランキング(AV-TEST/Windows 10部門)
AV-TESTでは、Protection(防護力)、Performance(軽さ)、Usability(使いやすさ)の3部門、それぞれ6点満点で評価されます。
上記のランキングは、4月/6月/10月で1回でもTop Product(ベスト5)に選ばれたものをピックアップして、それを3回の総合スコア(18点満点)の平均で並び替えたものです。
3回すべてで満点を取得したのは、カスペルスキーのみということで、今年はカスペルスキーの完全勝利となりました。
なお、今年7月には、フリー版のカスペルスキー(日本語対応は2018年10月頃とのこと)も登場しました。
有償版にあってフリー版にない機能は次の4つ。
- ネット決済保護
- ファイアウォール機能
- ペアレンタルコントロール
- VPN接続
しかも、フリー版では当たり前の広告表示もないということです。これまで以上に手軽にカスペルスキーを試すことができるようになりました。これを利用しない手はないかもしれませんね。
カスペルスキーのロシア疑惑について
ただし、今年は、米国でカスペルスキーが ロシア政府とつながっているのではという疑惑が持ち上がっています。
もちろん、カスペルスキー側はこの疑惑を全面否定しています。
ロシアといえば、スノーデンの亡命先ということもあり、米国政府が必要以上に神経質を尖らせていると考えられますし、トランプ大統領のロシア疑惑を巡って政治的な駆け引きが行われている可能性もあります。
個人的には、国家機密に関わるような重要な情報が自分のパソコンに入っているという人以外は、あまり神経質になる必要はないと思いますが、それでも、カスペルスキーのロシア疑惑が気になるという人は、素直に別のセキュリティソフトを選べばよいと思います。
年間ランキングの1位から5位までの製品の平均スコアの差は、0.5ポイント以内に収まっており、Protection(防護力)に関しては、2位から5位の4製品も年間通じて満点のスコアを取得しています。
それでもなお、心配だという人には、思い切って、WindowsからLinuxの世界に移行することをお勧めしたいですね。