CinnamonによるUbuntu 12.04のLinux Mint化

下記のスクリーンショットは、Ubuntu 12.04にデスクトップ環境Cinnamonをインストールして、壁紙などを変更してLinux Mintっぽく(壁紙はLinux Mint Debianだけど)設定したものだ。MintメニューにUbuntu OneやUbuntuソフトウエアセンターという項目があることなどから、OSはUbuntuであるがわかると思う。

まあ、Linux MintはUbuntuベースのディストロなのだから、そのLinux Mintに採用されているデスクトップ環境であるCinnamonをインストールするなら、こういう結果になって当たり前である。ところが、実際にインストールしてみると、想像以上に簡単にLinux Mint化できてしまうので、驚きを通り越して感動さえ覚えてしまう。

というわけで、以下CinnamonによるUbuntu 12.04のLinux Mint化の手順をまとめてみた。

Cinnamonのインストールと基本設定

Cinnamonのインストールから基本設定については、以下のブログ記事で詳しく説明されているので、ほとんど付け加えることはない。

ターミナル上から次のコマンドを順番に打ち込めばCinnamonのインストールは完了する。

$ sudo add-apt-repository ppa:gwendal-lebihan-dev/cinnamon-stable 
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install cinnamon

インストール後に、一旦ログアウト。Cinnamonを選択して再度ログインすれば、Linux Mint風のデスクトップとなっている。ただ、この時点では、壁紙やアイコンはUbuntuのデフォルトの状態のままなので、これをさらにLinux Mintっぽく(もちろんこの状態が気に入れば以下の記事は不要)するため、Cinnamonの設定を弄ってみる。

Linux Mint化の準備とCinnamonの設定

Debian系のディストロでで使われている壁紙のほとんどは、ファイルシステム内の/usr/share/backgroundにある。そこでLinux MintのライブCDでPCを立ち上げるなどして、Ubuntu内の適当なフォルダ内(ピクチャフォルダなど)にLinux Mintで使われている壁紙をコピーする。続いて、ファイルシステム内の/usr/share/icons内にあるMint-X(Linux MintのデフォルトのIconテーマ)をUbuntu内の/usr/share/icons又はホームディレクトリ内の.iconsというフォルダ(なければ作る)にコピーする。

以上の作業が終わったら、デスクトップ上で右クリックして「背景の変更」を選択。壁紙のサムネイルの直下のプラス記号をクリックして、ピクチャフォルダなどに保存しておいた壁紙に変更。

続いて、デスクトップ右下のMint MenuからCinnamon Settingsを選択。

MintMenuOnUbuntu02

10個の設定項目が現れるので、Themesアイコンを選ぶ。

CinnamonSettings01

続いて、Other settingsタブをクリック。Icon themeの項目でMint-Xを選択。さらに、好みに合わせてGTK+themeの項目で適当なテーマ(個人的にはAdwaitaがおすすめ)などを選択する。

CinnamonSettings02

なお、Cinnamon themeタブを選ぶと、Cinnamonのテーマを選択できることになっているのだが、インストール直後は、デフォルトテーマひとつしかない。そこで、Cinnamonサイトなどから気に入ったテーマをダウンロードして、これを解凍した後、ホームディレクトリ内に.themesフォルダを作って、そこに放り込めば、Cinnamon themeタブ内で、Cinnamonテーマを選択できるようになる。

CinnamonSettings03

すべての設定変更を終えたら、ログアウトして、ログインしなおせばその設定が反映される。最後に、Linux Mintの初期設定状態のように、デスクトップにPCアイコンやホームアイコンを表示させたいなら、Cinnamon SettingsでDesktopアイコンを選択して、次のように設定すればよい。

CinnamonSettings04

CinnamonとUnityシェル

Gnome3とMGSE(Mint Gnome Shell Extensions)で次世代デスクトップ環境を構築しようとしていたLinux Mintが、基本方針を変更して、Gnome3そのものからフォークし、独自の次世代デスクトップ環境Cinnamonの開発へ向かったという経緯は、UbuntuがUnityシェルによる独自のデスクトップ環境構築を推し進めた経緯と、どこか共通するものがある。

しかしながら、UbuntuのUnityシェルは、当初のパフォーマンスの悪さも手伝って、既存のユーザーの不評を買い、未だに名誉回復できていない状態であるのに対して、Linux MintのCinnamonデスクトップは、現時点では概ね好意的に受け入れられてる。

さらに、Cinnamonデスクトップは、Linux Mintに留まらず、今回試したUbuntuはもちろんのこと、FedoraやopenSUSE、Arch Linux、Gentooなどへと、次々と移植が行われてる。Debianのテスト版をベースとしたLMDE(Linux Mint Debian Edition)でもCinnamonデスクトップが提供されていることを考えると、Debianの次期バージョン7.0 wheezyでも、Cinnamonデスクトップ環境が構築できる可能性は高い。

Cinnamonデスクトップが、Linuxのデスクトップのデファクトスタンダードになるというのは、現時点では妄想に近いが、Cinnamonデスクトップが今後、ユニバーサルな方向に展開してゆくだろうことは間違いないだろう。

これに対して、Ubuntuも、タブレットPCへの対応も睨み、賛否両論を巻き起こしながら、当面はこれまでどおりの独自のデスクトップ路線を突っ走るに違いない。

ということで、今回のように、UbuntuにCinnnamonデスクトップをインストールすることにより、ひとつのディストロ上で方向性の違うデスクトップ環境を使い分けられるというのは、何ともリッチな体験だ。Ubuntu Oneを面倒な設定なしで使えるというのもメリットもある。是非とも一度お試しあれ。

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