前回の記事の後、VAIOにもLinux Mint Debianをインストールしてみたが、VAIOとは相性が悪い(他のPCでは問題なし)ようなので、HDDにもう一つ別のLinuxディストリビューションを追加して、Windowsを含めたトリプルブート環境を構築してみようということになった。
WindowsとLinux2つのトリプルブート環境の作り方
以前は、Windowsのブートマネージャーを利用してトリプルブートを構築する方法が一般的だったが、今はGRUBを利用する方がはるかに簡単で安全だ。手順は以下のとおり。追加するLinuxディストリビューションは、取り敢えずUbuntu 11.04を選んでみた。
なお、先にインストールされているLinux(今回の場合はLinux Mint Debian Edition)によって、HDDの先頭にはすでにGRUBがインストールされているものとする。
- Gpartedなどを使って、先にインストールしているLinuxの後ろに2番めのLinuxをインストールするパーティションを作っておく。
- インストール用のCDでパソコンを立ち上げて、インストールを開始。
- 通常どおりインストールを進めて、ディスク領域の割り当てのところになったら、「それ以外」を選択する。
- 最下部のDevice for boot loader insatallationで、自分がUbuntuをインストールしたいと考えているパーティションを選択した後、そのパーテションにファイルタイプやマウントポイントを設定してOKボタンを押す。
- Ubuntuのインストールが完了したら、再起動。この段階では、GRUBはUbuntuを認識していないので、LMDEを選択してログインする。
- synapticパッケージマネージャで、startupmanagerと検索して、これをインストール。
- スタートアップマネージャーを起動して、待機時間やデフォルトのオペレーティングシステムを選択する。デフォルトのオペレーティングシステムの候補のひとつにUbuntuが加えられていることを確認。
- システムを再起動する。
クリーンインストールで復活したUbuntu 11.04
以上で、Windowsと2つのLinuxというトリプルブート環境が完成した。
10.10からアップデートした直後、頻繁にクラッシュしたUbuntu 11.04だったが、クリーンインストールした後、かれこれ3週間以上も動き続けている。今のところ何の問題も起きていない。クリーンインストールした直後、80個以上のアップデートがあったので、前回起きたクラッシュの原因は、初期段階で修正された可能性が高い。また、前回は、10.04から順次アップグレードしたUbuntuで起きた問題なので、10.04時代から引き継いでいた何らかの古い設定が、クラッシュが引き起こされた可能性もあるだろう。
まあ、とにかく、引退間近の古いVAIOノートでUbuntu 11.04が快適に動いているのは事実だ。Unityの採用によって全体の動作がまったりした感じにはなったものの、、ユーザビリティは格段に向上している。古めのマシンの場合、Unityを使わないクラシックUbuntuという選択肢もあるのだが、体感速度はあまり変わらないような気がする。Ubuntu 11.04ベースのLinux Mint 11も発表されたので、次回はそちらを試してみたい。