Ubuntu 12.10へのアップグレードとバグフィックス

Ubuntu 12.10が正式にリリースされて、1ヶ月半が経ったので、バージョン12.04から12.10へアップグレードしてみました。今回は、CD(12.10からはDVD)からのクリーンインストールではなく、アップデートマネージャーによるアップグレードを試してみた。

アップグレード後に不具合が起きて、データが取り出せなくなることもありますので、データや設定ファイルなどは事前に必ずバックアップを取っておきましょう。

なお、インターネット環境に接続されていることは必須ですが、安全のため、無線LANではなく有線を使った方がよいかもしれません。

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アップデートマネージャーによるアップグレード

以上の準備ができたら、Ubuntu 12.04のドック最上段のDashホームをクリック又はウィンドウキーをタップ(長押しするとキーボードショートカットが表示される)します。アップデートマネージャーで検索して下記のようなアイコンが表示されたら、これをクリック。

Ubuntu1210Upgrade01

アップデートマネージャーが起動するので、左下隅の設定ボタンをクリックします。

Ubuntu1210Upgrade03

アップデートタブを選択して、最下段の「Ubuntuの新バージョンの通知」のドロップダウンメニューから「すべての新バージョン」をクリックします。

閉じるボタンをクリックすると、スーパーユーザーのパスワードを求められます。パスワードを入力して、「認証する」ボタンをクリックすると、アップデートマネージャーの初期画面に戻るので、ここで再チェックボタンをクリックします。

Ubuntu1210Upgrade06

画面上段に「アップグレード」ボタンが現れたら、これをクリック。リリースノートが表示されるので、これにさっと目を通して「アップグレード」ボタンをクリックする。

サードパーティのリポジトリを使わない設定にしたという旨の警告が出るので、閉じるボタンをクリック(これ以外の選択はない)して次に進みます。

Ubuntu1210Upgrade09

最終確認ダイアローグにある「詳細」の頭にある三角印又はプラスマークをクリックすると、削除されるアプリケーションやライブラリを確認できます。私の環境では、Linux Mintのデスクトップ環境Cinnamon関係が削除リストに入っていました。これらは、アップグレード完了後に、再インストールすることになります。

問題がなければ、「アップグレードを開始」ボタンをクリックして、あとはコーヒーでも飲みながら完了を待つだけです。作業途中に、いくつか質問パネルが表示されるので、よく考えて(質問の意味が分からないときはデフォルトのままでOK)選択し、先に進みます。

アップグレード後のエラー処理

アップグレードが完了したら、PCを再起動します。デュアルブートマシンなので、Grubのバージョンが1.99-21ubuntu3.4から2.00-7ubuntu11に上がっているのが分かります。

矢印キーでUbuntuを選択して、しばらく待っていたら、/mnt/winのマウントに失敗したという旨のエラーメッセージが表示されました。私の環境では、fstabによって、Windows 8をインストールしているドライブを起動時に/mnt/winでマウントするよう設定しています。

その場で修正することもできるようですが、取り敢えずキーボードのSボタンを押して、ログインしました。

ログイン後、ターミナルからmountコマンドを実行したところ、エラーが発生。最後にサジェスチョンが表示されたので、これに従って、次のコマンドを実行したところ、無事にマウントできました。

sudo mount -t ntfs-3g -o remove_hiberfile /dev/sda1 /mnt/win
 

上記のコマンドを参考にして、/etc/fstabの該当個所を下記のとおり書き換えました。

UUID=123HO456HE789012  /mnt/win  ntfs-3g  remove_hiberfile  0 0

また、ログイン直後に、「evolution-calendar-factoryが予期せぬエラーを起こした」という旨のメッセージも表示されていましたが、再起動後はエラーメッセージが表示されることはなくなりました。

これまでアップデートマネージャーからのアップグレードというと、アップグレード完了後にエラーが多発して、原因不明のクラッシュなどに見舞われたことも多く、結局いつも、CDからクリーンインストールするという結果に終わっていました。ところが、今回は上記のふたつのエラーのみで、これらの問題が修正された後は、すこぶる安定して動作しています。

Ubuntu 12.10で修正された致命的バグ

Ubuntu 12.04はLTS (Long Term Support) なので、5年間のサポートが約束されています。細かなバグフィックスも行われますので、特に問題がなければ、アップグレードを見送るという選択もありましたが、私のPC上で走っているUbuntu 12.04には、同じ階層にフォルダをコピー、ペーストすると、ファイラーがクラッシュするという致命的なバグがありました。

32bit版や英語版ではテストしていないので、すべての環境でこのエラーが起こるとは言い切れませんが、64bit版に日本語環境を構築した状態では、複数台のPCでテストしたところ、同じエラーが起きていました。

この問題は、Launchpadでバグ報告もしていましたが、結局12.04では修正されず、今回の12.10で修正が施されていました。このエラーに悩まされていた人には朗報だと思います。

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