CentOS 8からの移行先にAlmaLinuxを選んだシンプルな理由

RedHat社からCentOS 8の開発中止が突然発表となったのが、昨年末12月。これに伴い、CentOS 8のアップデートは2021年12月末で打ち切られます。

本来なら、2029年までサポートが受けられると思っていたCentOS 8ユーザーからすると、まさに青天の霹靂。当然のことながら、RedHat社に対する凄まじいブーイングが起こったが、同社の発表は撤回されることなく、いよいよその期限が迫っています。

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CentOS 8からの移行先候補

この発表がなされた直後から、CentOSプロジェクトの共同創設者であるGregory Kurtzer氏によるRocky LinuxやCloudLinuxが資金援助して立ち上げたAlmaLinux (当初の名はProject Lenix)など、次々とCentOSの代替となるRHELクローンのプロジェクトが発表され、当初考えていたほどの混乱もなく、移行先の選択肢が増えたことで、最近は、かえって良い方向へ進むかもしれないという気さえしてきました。

そして、今年の3月にAlmaLinuxの正式版がリリースされ、続くバージョン8.4がリリースされた直後の5月から、私はAlmaLinuxのテストを始めた。約3ヶ月間テストを経て、CentOS 8の代替として問題なく使えるということが確認できた時点で、その後1ヶ月かけ、CentOS 8で動いていたローカル、リモートのサーバーのOSをすべてAlmaLinux 8.4に移行しました。

CentOS 8からAlmaLinuxへの移行手順

ということで、ここからはCentOS 8からAlmaLinuxへの移行方法について簡単に説明します。業務用のサーバーなので、あまり詳しい内容は書けませんが、移行手続きそのものは、あっけないほど簡単に終わりました。

データベースの内容や設定書類等のバックアップが終ったら、以下の要領でシェルスクリプトをダウンロードし、それを実行する、ただそれだけです。

curl -O https://raw.githubusercontent.com/AlmaLinux/almalinux-deploy/master/almalinux-deploy.sh
sudo bash almalinux-deploy.sh

“Migration to AlmaLinux is completed”という文字が出たら移行は完了。最後に以下の2つのコマンドを実行し、間違いなくシステムがAlmaLinuxに移行できたかどうかを確認。

cat /etc/redhat-release
sudo grubby --info DEFAULT | grep AlmaLinux

それぞれのコマンド実行後に、次のような表示があれば、システムは問題なくAlmaLinuxに移行できています。

AlmaLinux release 8.4 (Electric Cheetah)
title=”AlmaLinux (4.18.0-305.25.1.el8_4.x86_64) 8.4 (Electric Cheetah)

なお、上記の移行手続きは、すべてAlmaLinuxのGithubで紹介されています。

移行後に最初にすべきこと

移行後に行うべきことといっても、CentOSで動いていたプログラムやツールがAlmaLinux上でもちゃんと動作するかどうかの確認。テスト環境で検証済みであっても、念のために、もう一度、ひとつひとつ丁寧に確認。

なお、AlmaLinuxをゼロからインストールする場合も、設定方法などはCentOS 8と何ら変わらりません。本ブログの過去記事「CentOS 8をインストールしたら最初にすべきこと」などを参照してもらえば、事足りると思います。

AlmaLinuxを選択したシンプルな理由

最後に、AlmaLinuxを選んだ理由についですが、これはとてもシンプル。一番早く正式版がリリースされたということが最大の理由です。

これに加えて、AlmaLinuxの開発コミュニティを立ち上げ、そこに資金援助をすると表明したCloudLinux社が、CentOSをベースとした有償のクラウド用Linuxディストロの開発と販売を行っている点も大きいと思っています。オープンソースの開発コミュニティと資金援助するCloudLinuxの利害が、ピタリと一致しているという点は、結構大きなアドバンテージです。

今回の騒動の原因のひとつに、2014年以降CentOS ProjectのスポンサーとなったRed Hat社とCentOS開発コミュニティの間の利害が完全に一致していなかった(OSSの発展という理念上では一致していたが)ことがあるのではないかと私は思っています。これは、あくまでも想像の域を出ませんが、2019年にIBMがRed Hat社を買収した後、 社内でこの利害の微妙なズレが問題視され始めたのではないでしょうか。

オープンソースの開発コミュニティとスポンサーの関係は、とてもデリケートで重要な問題です。今後、AlmaLinuxのスポンサーのCloudLinuxが、どこかの企業に買収される可能性もゼロではありません。

ただ、それでも、オープンソースである限り、世の中で必要とされるものは、雑草のように生き延びていくのかもしれない。人々が好奇心さえ失わなければ何とかなるのではないか、そんな超楽観思考でこれからもオープンソースを使わせてもらいたいと思っています。

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