auひかりとLinuxの相性が突然悪くなった理由を考えてみた

【追 記】20220131
Linux側のIPアドレスの固定で相性問題(インターネット切断問題)自体は解決しました。
詳細はこちらにて。

6ヶ月ほど前から、auひかりとLinuxの相性が突然悪くなりました。Linuxでインターネット接続した際、少しだけ目を離したとき(接続したまま、席を離れたり、ネットを使わない別の作業をするなどしたとき)、Google Chrome上に次のような表示が現れるようになりました。

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最初は一時的なエラーだと思っていたが

このエラーが出たときは、一旦、ネットワークを切断して再接続してやると、取り敢えず、また元通り使えるようになります。

別のブラウザ(FirefoxやVivaldi)に切り替えても、同じ症状に見舞われます。また、最初のエラーが、Arch LinuxベースのManjaro Linux KDEで起きたということで、その後、UbuntuやDeibanなど、ディストロやデスクトップ環境も変えて試してみたが、結果はすべて同じでした。

ただ、この症状、同じPC上で走るWindows(Linuxのとデュアルブート)では起こりません。家族が使うMacやiPhoneでも何も起こらないのです。

KDDIのサポートに電話してみた

最初は、「そのうち治るだろう」くらいに考えていたのですが、その後も接続切断エラーは続きます。こちらのサイトなど参考にして、ブラウザのキャッシュを削除、DNSのキャッシュをクリアなど、いろいろ試みてはみましたが、問題は一向に解決しません。

そこで、KDDIのサポートに電話してみました。
詳しく症状を説明したら、「それはホームゲートウェイ(Aterm BL900HW)の故障かもしれませんね。」ということになりました。

Linuxは、サーバーOSとしては、メジャーな存在ですが、デスクトップOSとしては、シェア3%以下という超マイナーな存在。WindowsやMacでは問題なく使えているのだから、基本的にはサポート外だろうなと思っていたので、KDDIのサポートの素早い対応はまさに神対応。

しかし、このKDDIサポートの神対応をもってしても、問題は解決しませんでした。

デュアルスタック方式って何?

こうして、解決方法は神のみぞ知るという状態になりましたが、 KDDIサポートが、ホームゲートウェイに問題ありと判断したことで、ここに問題ありそうだということだけは分かりました。

そこで、ホームゲートウェイの設定を弄ったら何とかならないかと、いろいろと調べていたところ、「デュアルスタック方式」というキーワードと出会いました。

デュアルスタック方式とは、ネットワークに接続する端末に、IPv4アドレスとIPv6アドレスの両方を割り当て、どちらのアドレスでも利用出来るようにする方法のことで、KDDIのホームページによれば、2011年の春頃から、関東地域からホームゲートウェイのファームウエアのアップデートするという方法で、auひかりのデュアルスタック方式によるIPv6対応が始まっていたようです。

デュアルスタック方式そのものは、画期的なもので、IPv6への対応によってアクセススピードのアップも期待できます。ただ、ここで少し気になるのが、ファームウエアのアップデート。KDDIは、デュアルスタック方式への移行をファームウエアの自動アップデートによって実現しています。

もし、Linux側のネットワークドライバがデュアルスタック方式に充分に対応できていなかったと仮定すると、ある日突然、Linuxだけで問題が生じるようになったことも、説明がつくような気がします。

考えられる3つの対策

とはいえ、私の住む地域でいつからデュアルスタック方式と変更となったのか、まだ特定できていません。だから、上記の説明はあくまでも、仮説です。

ただ、何もしないで手をこまねいている(WindowsやMacを使って仕事をすればよいだけなのですが)のは悔しいので、取り敢えず3つの対策を考えてみました。

  1. デュアルスタック方式に対応したネットワークドライバを探す
    最新のカーネルとモジュールにアップデートするように心がけている(Manjaro Linuxの場合)が、今のところ状況は改善は見られない。どこかで有志がデュアルスタック方式に対応したネットワークドライバを作って公開してくれるのを待つか、あとは、自作するしかなし。ただし、自作するには、KDDI側から情報を提供してもらわなければならない。また、たとえ情報提供されても、自作の難易度はとてつもなく高い。
  2. しばらくはWndows10のWSL2を通じてLinuxを利用する
    WSL(Windows Subsystem for Linux)もバージョン2となり、パフォーマンスも向上している。Linuxをコマンドライン上で利用するだけであれば、しばらくは、これで事足りるかもしれない。WSL2で使えるディストロは、Ubuntu、Debian、Kari Linux (Debian系)、SUSE Linuxなど。
  3. プロバイダを変更して、フレッツ光や光コラボに乗り換える
    NTTのインターネット光回線でもデュアルスタック方式を選択することはできるようだが、自分から申し出ない限りは、IPv4又はIPv6のどちらか(電力系の光回線は、未だにIPv4のみというところも多い模様)になるので、問題を回避できる可能性は高い。

結論としては、上記1番と2番の対策で、何とか時間稼ぎをしながら、改善される駄目が立たないと判断した時点で、3番の対策を実行するということが良さそうだということになりました。

auユーザーにとって本当にお得な光コラボはどこ?

ところで、3番の対策を実行しようとしたとき、auスマートバリューの割引のことを考える人(私も含めて)は多いかもしれません。

というのも、auスマホのユーザーの多くは、auスマートバリューの割引を利用するためにauひかりを利用している(最近はサブブランドのUQモバイルも)という人がほとんどではないでしょうか。

最近は、auの料金プランの変更もあって、auスマートバリューが始まった頃のような大幅な割引額ではなくなっていますが、それでも家族で利用している場合は、この割引額はなかなか捨てがたいものです。

そこで、いろいろと調べた結果、行き着いたのがビックローブ光
ここであれば、NTT回線を使う光コラボに乗り換えても、auスマートバリューの割引をauひかり利用時とほぼ同額の割引が受けられます。月額基本料もauひかりとほぼ同じです。

なお、ビッグローブは、かつてはNECグループに属する老舗プロバイダのひとつでしたが、今は、KDDI傘下の完全子会社となっています。KDDIのライバルであるNTTのインターネット光回線に乗り換えても、auスマートバリューの割引はこれまでどおり受けられるという、何とも太っ腹なことをことをやってくれるのは、こんな大人の理由(もちろんこれも経営戦略上のメリットでしょうが)があるようです。

ただし、auひかりを更新月以外で解約すると、違約金がかかり、さらにこれに工事代金の分割払いが残っていると、代金残金を一括清算しなければならなくなります。ここは注意が必要です。

こうした費用は、代理店が行うキャッシュバックで、何とか賄えるかもしれませんが、乗り換えの手間や時間を考慮して、本当に割に合うのか、ここは慎重に判断したいものです。


【追 記】20201130
この後、ホームゲートウェイに外部ルータを追加するというテストを行いました。興味のある方はこちらの投稿をご覧ください。まだ、はっきりと解決したとはまだ言い切れていませんが、エラー頻度は減ったように思えます。


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